特許の試作ハイパワーアンプ

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説明

ここでは、特許のハイパワー試作アンプに関わる進捗を取り上げます。

2017年9月24日の状況 ディスクリート駆動段の試作

秋月電子通商でMOS FETを買って、10W駆動を可能にするはずのフルブリッジを組んでみました。

出音に満足できません。 1W版の回路と違う音が出てきます。

失敗の原因を考察していたら、現行のフルデジタルアンプ全てに共通する問題がありそうだと気づきました。 Webmasterは、メーカー製最新製品のフルデジタルアンプの出音に満足していません。 P社が復活させたTブランドのラインナップも、先日八重洲でデモンストレーションしていた40万円のアンプも、高音にノイズが乗っていてHiFiに聴こえません。 その原因が、今回実装した10Wアンプにも悪影響していそうです。 仮説を証明するためには、100万円くらいの予算を確保してどこかに基板を作らせる必要があるのですが、その予算が取れません。

現在、経済的理由でまだ特許出願していないネタを整理します。

2018年6月28日の状況 情報提供

オーディオ自作派のM氏から情報提供がありました。 HEMTの評価ボードを使用して、DSD信号を高電圧に増幅してスピーカー駆動に成功したそうです。 Webmasterの特許方式にも使えそうです。 お金の工面ができたら、ハイパワー駆動の評価用に2ch分購入したいです。

2020年6月30日の状況 ハイパワー版試作

ハーフブリッジドライバモジュールEPC9201を、ハーフブリッジそのものとして使って、高電圧駆動に成功しました。

小型モジュールEPC9201の半田面

こんなに小さいモジュールなので、ハンダ付けも面倒です。 同じものをもう一つ作る気にはなりません。

実装した回路

相変わらず配線は雑ですが、安定動作しています。 EPC9201は、ハイサイドのドライバを動作させるのに200nsec以上の休み時間をとらないと、コンデンサをチャージできません。 2.8224MHzのΔΣ信号のうち1/4サイクルをパルス出力に、3/4サイクルを停止にしています。

高電圧駆動すると、手持ちのフルレンジスピーカーではストロークが足りません。 こんどは、高電圧アンプに合わせてスピーカーシステムを作成する必要がありそうです。

2021年1月7日追記

中古のBOSE101MMを入手して駆動しています。 どうも、ノイズが多めです。 しかも、左チャンネルの方がノイズが多いです。

ここからは確認していないので想像で書きますが、駆動用のブリッジドライバ最終段の特性がばらついているのでは無いでしょうか。 スピーカーケーブルのプラス線を駆動するモジュールとマイナス線を駆動するモジュールがバランスしていないと、ノイズの原因になりそうです。 予算がつけば、もっと性能の良い駆動段を発注できるのですが。

2022年7月23日の状況 ハイパワー版その2試作

PDMアンプの正式なハイパワー版ができました。

ハイパワーPDMアンプ

EK29102モジュール(⊿Σ信号で直接スピーカーを駆動するアンプを的場氏が1bit研究会で発表した時に使用したのと同じモジュール)を出力段に使用しています。 ハイパワーなのでうるさいです。 電源は9V〜18Vまで対応しているはずですが、9Vで最も能率の低いスピーカーシステムにつないでもうるさいです。 エージングやテストランにも差し支えます。

2022年7月29日追記

⊿Σ信号の周波数が5.6MHz以上だと右チャネルが再生できません。 左チャネルはかろうじて音が出るけど、ノイズがのっています。 3MHz(48kHzの64倍)だと再生できます。

EK29102モジュールに搭載しているFETドライバーは、データシート上では40MHzまで対応しているそうですから、問題は他にありそうです。

2022年8月2日追記

先週末に都内の某オーディオショップへ行って試聴会を開きました。 パワーが上がっているのですが、ユーミンやイルカのヴォーカルが別人に聴こえます。 EK29102モジュールは2値出力のD級アンプとして使うことを想定しているらしく、出力FETの後ろにローパスフィルターがあります。 Webmasterはローパスフィルターの前から電圧を取り出しているのですが、後ろのローパスフィルター回路が悪さしているのかもしれません。 ローパスフィルターの無効化準備をしています。

5.6MHz以上でノイズになるのと、左右チャネルで挙動が違うのはFETドライバーのデッドタイム調整をしていないせいかもしれません。 あとでデッドタイム調整にトライしてみます。

2022年8月12日追記

FET基板EK29102からLPFのインダクタンスを外してみました。 音はちゃんと出ていますが、音色が変わったかどうかはオーバーレベルなのでよくわかりません。

インダクタンス部品取り外し済み

EK29102基板の表面をよく見てみたら、デッドタイム調整用の半固定抵抗は乗っているのですが、回路的につながっていません。 デッドタイムは固定抵抗75kΩで決め打ちですね。 左右の基板で挙動が違うのは、パルスが基板設計の想定より短かすぎるからでしょう。

2022年9月15日追記

EK29102からLPFのインダクタンスを外して以来、調子悪いです。 つながっていたXMOSインターフェースがホストから認識されなくなったので、Amanero基板に差し替えました。

それ以外でも電源がよく落ちます。 どうもEK29102基板の片方で過電流が流れて、保護回路が作動しているようです。 PDMパルスを入力する前と、左側のEK29102基板単体では問題ありません。 右側のEK29102基板からインダクタンスを外すと、PDMパルスで短絡するみたいです。 もう少し、調べてみます。

2022年10月15日追記

EK29102をだましだまし使えるようになりました。 Tang Nano のコンフィグレーションを変更して、左右の駆動回路のパルス出力タイミングを変更しました。 左右同時ではなくて交互にパルスを出すようにしたら、なんとか使えます。 試作機の電源を入れると、ACアダプターの保護回路が働いているようで、電源LEDが2秒周期くらいで点滅します。 44.1kHzfsを再生すると、その後は音が出てきます。 48kHzfsも、⊿Σの2.8224~11.2896MHzfsも再生できています。 スピーカー駆動電源9VでBOSE101ITに出力するとうるさいです。

1bit研究会の発表はこれで行けそうな気がしてきました。

2022年10月23日追記

ハイパワー版を評価するために、外付けアッテネーターを作りました。 ダイヤルを回すと6段階で減衰率が変わります。 部品の耐電流性能とかをきちんと把握していないので、使っている内に火を吹くかも。

外付けアッテネーター

2022年11月29日追記

雨の日はノイズが小さくなります。 スピーカーコーンが湿気で重くなるからかな。

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更新日

2022年12月16日 記事を分割


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