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ここに情報を書いた日から、webmasterはいろいろ勉強と経験を積みました。 ΔΣ変調について簡単な説明を書いて、CQ出版社から『エレキ工房No.5』という書籍になって出版されています。 過去の説明文章も残しておきますが、できれば『エレキ工房No.5』の方を参照してください。
ここではΔΣ変調(Delta Sigma Modulation)の解説をします。 ΔΣは高級オーディオに採用されているディジタルデータの増幅方式です。
動作環境 | ファイル | サイズ | バージョン | 日付 |
---|---|---|---|---|
unix & gtk+ | viewer.tgz 波形表示プログラム | 3,626 Byte | 0.1 | 2004年7月13日 |
C 言語 | filters.tgz 波形操作プログラム集 | 2,929 Byte | 0.1 | 2004年7月13日 |
viewer は、ここで紹介するサンプルプログラムの出力を、ウィンドウ画面上で波形として表示します。 オシロスコープのシミュレータと考えてもらってもかまいません。
filters には、波形データを操作するプログラムが入っています。 それぞれのプログラムは、実際に使いながら解説してゆきます。 将来ディジタルオーディオの解説が増えてゆくと、filters の中身も増えてゆくことになります。
ΔΣ変調は、D級増幅に似ているところがあります。
などです。
違うところもあります。
です。
ΔΣ変調の動作を言葉で説明して観念的に理解してもらうのは、非常に難しいです。 プラスマイナスの二つの出力しか出さないアンプで、出力を時間軸方向に積分したときに、アナログ出力の積分と近い出力を出します。 動作自体は非常に単純なので、プログラムを読んでみてください。
PCM の解説でも出てきた 5kHz の信号です。
これを ΔΣ変調します。
D級増幅と同じく元の信号とは似ても似付かないですね。 ΔΣも、LPF でこの信号をならす必要があります。
同じ信号を同じ周波数で処理しても、D級アンプよりずっと波形がきれいですね。
D級アンプよりも高い周波数も再現できます。
この信号を再現するには、LPF の設定を変えて高い周波数も通るようにしなければなりません。
LPF には高速でスイッチングする信号を、波の振幅に変換する役割がありました。 LPF で高域を通るようにすると、ΔΣ変調で高域を通すことができますが、同時に低域のレベル変化が高域の偽信号として扱われてしまう恐れもあります。 LPF のさじ加減をどうするかは、ΔΣ変調では重要になりますね。
2004年7月13日 初出
2016年12月14日 追記