でも書いたように、Webmasterは山本式電流帰還アンプの回路をいろいろ試しています。 電流帰還回路を工夫して、3線式ヘッドフォンのアンプやBTLアンプでの電流帰還に成功したので報告します。
2017年から試行錯誤を繰り返していましたが、2018年1月6日に山本式電流帰還アンプを参考にして3線式ヘッドフォンを駆動できました。 売値2000円位の折りたたみ式ヘッドフォン(振動板径40Φ位)が、今まで経験したことのないくらいHiFiで鳴っています。 特に低域がしっかり出ていて、中高域の伸びもあります。
知人のオーディオ屋さんに売り込んだり、春のヘッドフォン祭りへの参考出品ができないか働きかけてみます。 どこも相手にしてくれなかったら、ここに回路図を公開する予定です。
3線式ヘッドフォンアンプの回路を応用して、単一電源BTLアンプを山本式電流帰還アンプに仕立ててみました。 結果は大成功です。 元になったアンプは 秋月電子通商のキットAE-4902が2個です。
出音は特許を取ったPDM方式とほぼ同じです。 同じスピーカーを使っていても、電圧帰還と比較してf特が低い方、高い方両方に広がります。 ラウドネスをかけたのと似ています。 もしかしたらラウドネスとは人間の聴感補正の特性ではなく、電圧帰還アンプの少音量再生時の特性補正曲線なのかもしれません。 小さな音がリアルに聞き取れるようになりました。 音楽がHiFiで再生されるのはもちろんとして、地デジの音声再生に使用すると音量を上げなくてもニュースの音声が明瞭に聞き取れます。 背景雑音もリアルです。 ミニコンポの2wayスピーカーシステムの後ろで、本物の人間が喋っているのではないかと感じられるくらいです。 Blu-rayの映画再生で、セリフを聞き取りづらく感じることもなくなりました。
評価中に気づいたことを列挙します。 オーディオに詳しい人にとっては、当たり前のことかもしれません。
現在、試作設計したプリント基板の到着を待っています。 プリント基板がまともなできだったら、100枚位量産してどこかで販売するかもしれません。 「自分も試作基板がほしい」という奇特な方がいましたら、ご連絡ください。 オーディオメーカーからの共同研究の申し出も大歓迎です。
試作基板が中国深センから届きました。 パッケージを開けたら、中国の香辛料の香りがしました。
自分でも複数アンプを試作中です。 知り合いのオーディオ自作派にも配布して、評価をお願いしました。 メーカーからは何も言ってきませんが、前回の更新以来毎日数十通の迷惑メールが増えました。
ヘッドフォン祭りの参加規定を読みましたが、出店料を負担できません。 参加はあきらめます。
届いたインプレッションをwebmasterの解釈で箇条書きします。
秋月キットで、AN7173Kを使ったキットでも電流帰還に成功しました。 ただし、現状で問題点があります。 普通に電源を入れると、音が出ません。 何度かCE端子を0Vにすると、音が出るようになります。
おそらく、起動時にNFB基板からの入力DCオフセットが早く立ち上がり、アンプLSI内部の保護回路が働いているのでしょう。 LSIにかぎらずハードウェア、ソフトウェアで致命的なトラブルが発生する前に自発的に停止してくれる部品は助かります。 欲を言うと、自発的に停止する時停止の理由が簡単に外から判明できると、デバッグが簡単になるのですが。
AN7173Kの出音は、低音が物足りません。 中高音のすっきりしたクリアーな音質は好みですが、2台目のLM3886アンプが一番いい音で鳴っているようです。
フィードバック基板を、キットとして販売することを予定しています。 秋葉原のコイズミ無線にキットを置いてもらえないかどうか、交渉中です。
6月29日22:21にコイズミ無線常務取締役宛に出したメールへ、7月7日18:00現在まだ返事が来ていません。 日本のビジネスマンって、自分がメールの返事を待っている時は、「1時間以内に返せ」「24時間以上返事が遅れるなんてありえない!」とか言うくせに、自分が返答する時は平気で時間稼ぎするんですよね。
本日、コイズミ無線常務取締役様に電話しました。 メールを読んでいなかったので、これから読んで社長に相談するそうです。
11日に電話したときは、「明日にでも返答する。遅くとも一週間以内に返答する。」という返事でしたが、まだ返答は来ていません。 オーディオ業界のモラルなんて、こんなものです。
状況に変わりありません。
一部の人にヘッドフォンアンプを無償頒布しています。 1号機は、株式会社スマイルカンパニーへ発送しました。 2号機と3号機はそれぞれ、東北地方と関東地方に住む知人に直接手渡しする予定です。
2018年2月13日 別ページから移動して追記
2018年8月31日 追記