ECHOES は、いい意味で格好悪いです。 それはもう up-beat と対極にあるかも知れません。
自分を飾ろうとしないのは一緒ですが、歌詞も洗練されていないし、 歌っているシチュエーションもありふれた日常です。 ありふれた日常に起きる、どこにもありそうな事柄を歌うと言うのは、 手法としてはフォークソングと一緒なのかも知れません。 で、ECHOES の場合はそこが良いのです。 等身大の主人公が、 だれでも経験するようなシチュエーションを普通の言葉で歌うので、 私のハートにダイレクトに届きます。 もう、痛いところを突かれたって感じです。
たとえば、彼女に電話していると誰かがキャッチホンで割り込むのに、 自分がキャッチホンで割り込むと「今話し中だから」 と冷たくあしらわれるなんてシチュエーションに、心を打たれないですか。 えっ? そんな経験がないからわからないって? そうですか、それは残念です。
ECHOES のサウンドは、 切ないメロディーをギターがかきならすような感じです。 そこに力強いベースとドラムが加わることで、ロックとして完成します。
ECHOES のアルバムは、今でも廉価版として 1500 円で売っています。 レコード会社のこういう姿勢には好意が持てますね。 ただ一つだけいただけない点は、オリジナルアルバムが7枚しかないのに、 ベスト盤が3枚も出ていることです。 しかもオリジナルアルバムに入っていない曲が、ベスト盤に少しずつ入っている。 こういうところにレコード会社の商魂が見え隠れして嫌です。
お勧めは、 ZOO のリバイバルで出たベスト盤 BEST OF BEST(AICT 1261)です。 惟一の不満は、stella が入っていないことかな。
アルバム NO KIDDING (32DH553) に入っている One And Only です。 一番ガッツと言うかエネルギーを感じる。
ヴォーカルの辻仁成は、作家としても成功しています。 去年(2000年のこと)TVドラマの脚本を書いて、 ドラマの中で ECHOES の ZOO を使っていますね。 私はTVをほとんど見ないので、 ZOO がリバイバルしてラジオから流れて来たときは驚いてしまいました。 でも、過去の名曲に光を当てるのは良いことだと思います。 菅野美穂がカバーした ZOO も買いました。 だって ECHOES の曲がカバーされるなんて、 きっとこれが最後でしょうから(笑)。
辻仁成は、音楽活動をしているときは「つじじんせい」、 作家活動をしているときは「つじひとなり」と読みます。 そんなことファンならみんな知っていますよね。
ECHOES は、2000年12月に一夜限りの再結成ライブを武道館で やっています。 そのときの模様は、DVD AIBT9013 で見ることができます。 この DVD のメニュー画面で、一番下のメニューからさらに下へ行こうとすると、 隠し映像を見ることができます。
2003年7月6日 追記
リンク集 | |
---|---|
辻仁成 公式サイト | 一週間応答が無いので、勝手にリンクしちゃいました。 |
Hama's Home Page | 辻仁成、ECHOES について語り合う掲示板と言えば、ここでしょう。 |
オルゴール作戦 | このサイトの別ページ。ZOO のオルゴール入手方法。 |