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第13回1bit研究会で発表したテーマを進め、マルチビットDACとソフトウェア・オーバーサンプリングを組み合わせた再生環境が整いました。
先日都内某所でこじんまりと開催した試聴会の結果と、クラウドファンディングで商品化する準備の報告をします。
2つのセットを用意しました。 一般的なUSB DACとして使用できる基板(第9試作)と、ラズベリーパイのI2S出力をPSオーディオ方式で伝送してマルチビットDACで再生する基板(第8試作の拡張)です。
第9試作の目的は、マルチビットDACにソフトウェア・オーバーサンプリングしたデータを送り込んで、従来の1bitΔΣ系DACより良い音質での再生が可能だと示すことです。
基板の上には、2種類のマルチビットDACとしてTDA1545AとAD1856を搭載し、出力を切り替えられるように配線してあります。 USBマイコンからは常時両方のDACに信号を出力しているので、切替方式ではなく2つのライン出力を出すこともできました。 2種類のDACを搭載したそもそもの目的が比較試聴だったので、スイッチ操作をトリガーに切り替えるようになっています。 2種類のDACから出るアナログ出力はレベルも位相も合わせていないので、切替は曲間の無音時だけできるように、マイコンのファームウェアを組んであります。
第8試作基板を拡張して、PSオーディオ方式による伝送を試してみました。
送信側は、ラズベリーパイから出るI2S信号を、LVDSに変えてHDMIケーブルに出力します。 ラズベリーパイのI2Sは、ビットクロック、LRクロック、データの3信号しか出力していません。 4つめの信号となるマスタークロックは、ビットクロックをもとにLSIで作りました。 4本の差動信号以外は、I2Cなど全く接続していません。
受信側は、LVDS信号を受けてロジックレベルのI2S信号に戻し、DIYINHKの基板に直接送っています。
試しに、ラズベリーパイの代わりとしてSDTransの送り出しをHDMI経由でDACに繋いでみました。 何の問題もなく音が出ました。
そのうち暇ができたら、パソコンのサウンドカード基板からI2S信号を取り出してHDMIケーブルに出力してみようと考えています。 最近の低価格サウンドカードやマルチチャネルのサウンドカードは、PCI(PCIe)バスインタフェースとDACが1チップになっていて、基板上にI2S信号が出ていません。 まねをしたい人は、購入するサウンドカードの種類に注意してください。
いろんな人がWebmasterに同じ質問をします。 「なぜ、みんながやっているように世の中の流行を追わないのか」ということです。 いつも同じ返答をしているので、ここに引用します。
2016年10月17日23:03にWebamsterが送信したビジネスメールから引用 |
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おっしゃる通り、私はメーカーのエンジニア相手に商売しようと考えています。 エンドユーザーに訴求できるのは、音質よりも高級感ある外装だったり、嘘八百を並べたキャッチコピーだったりします。 その手の商売は、日本の大メーカーに任せます。 現在、小手先のマーケティングテクニックで流行を作り出したり、他者の作った流行に乗っかるメーカーがほとんどです。 この売り方が、オーディオもその他のモノ作りでも閉塞感を生み出していると思います。日本人は柳の下の2匹目のどじょうしか狙いませんが、いまどき2番煎じでは全く儲からないと考えています。 数年前、「どうしてオーディオをやるのですか?流行りのブラウザゲームを作れば儲かりませんか?」とよくきかれました。 私はいつも、「流行の最先端は、競争相手が多いので儲けるのは大変です。むしろニッチな方が展開の余裕があります。」と答えていました。 最近は『レッドオーシャン』とか言って、同様の主張をする人も増えたみたいです。 そして、オーディオの世界でも流行を追いかけるつもりはありません。 まだ誰も試していない分野の一番乗りを目指しています。 洋服に例えるならば、『ユニクロ』になりたいのではなく、『パリコレ』に出展できるデザイナーになりたいのです。 確かにそこから商売に結びつけるのは長い道のりですが、試してみます。 |
2016年10月23日18時台のNHK総合チャンネル番組『これでわかった!世界のいま』に、パリコレの例えを使ったほぼ同じ表現がありました。 シンクロニシティーってやつですね。 宇宙開発分野ではコストダウンが最優先かもしれませんが、オーディオでは技術のブレークスルーが求められているので、私はパリコレを目指します。
中田式D/A変換の研究成果は、まだ予定の30%くらいまでしか来ていません。 まだまだいろいろ試したいのですが、PSオーディオみたいな寄り道もしています。 ときどき寄り道しながら、研究を続けて生活費を稼ぐことができればよいのですが。
試聴結果についてものすごくざっくりと報告します。
条件 | 説明 |
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DAC1 | 第9試作 |
DAC2 | ラズベリーパイからPSオーディオ出力してAD1856で再生 |
DAC3 | カスタマイズされたSDTransとES9018Sチューン基板 |
アンプ | 少数生産のFET増幅回路 |
スピーカー | 高級2way |
場所 | 8畳ほどの広さの室内 |
音源 | JPOP 洋楽ロック 他 |
音源フォーマット | CDDAからのリッピング中心 |
ソフトウェアオーバーサンプリング | 今回は都合によりなし |
その場にいた人の合意事項は、以下です。
Webmasterの個人的な感想も追加します。
自宅で聴いた時は、TDA1545AとAD1856の出音は大きく違いました。 TDA1545Aでは低音がスカスカで、BurrBrownの1bit系DACと同じ傾向に聴こえました。 試聴会場では、TDA1545A、AD1856、ES9018Sどれもしっかりした低音が出ています。 フル・ディジタル増幅に比べると輪郭がぼやけますが、それでも十分です。 もしかしたら、TDA1545AやBurrBrownに共通するI-V変換のOPアンプ出力を受ける増幅回路の入力設計が違うのかもしれません。 機会があったら、調べてみます。
第13回1bit研究会のあと、藤本健さんの取材でAV Watchに掲載していただいた時のことです。 藤本さんに「クラウドファンディングでお金を集めて商品化してみたらどうでしょうか」と提案していただきました。 ようやく売れそうな基板ができたので、『マルチビットDACを使ったUSB DAC』『ラズベリーパイを使ったPSオーディオ接続』の2種類を、2016年10月19日Makuakeにプロジェクト申請しました。 2016年10月23日現在、審査結果待ちです。
こんなコーナーを楽しみにしている人はいないと思いますが、相変わらずWebmasterの足を引っ張る人が多いので、ほんの一部を報告します。
なりすましにご用心 |
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Webmasterは何年も前に、ネットのオークションで落札する目的で某プロバイダのプレミアム会員になって毎月数百円払ってきました。 この夏(2016年8月)に、このアカウントを乗っ取って、ネットニュースのコメント欄に暴言を書き込まれているのを発見しました。 Webmasterがスマートフォンの電源を切って病院でCTスキャンを受けていた時間帯にも、どこからか暴言が書き込まれています。 書き込まれたコメントのメンテナンス画面を見つけたので、暴言を保存した後で削除しようとしたら、メンテナンス画面のsubmitボタンが無効化されていました。 9月初頭のことです。 おそらく、『この匿名アカウントの持ち主がWebmasterである』ということを誰かがリークしてWebmasterへの攻撃に使う意図があると予想できたので、プレミアム契約は9月で解除しました。 ここで明言しておきますが、WebmasterはSNSの類を最近はアクセスしていません。 唯一アカウントを持っている某SNSは、もう何年も放置状態です。 某記事を書くためにTwitterのアカウントを最近申請しましたが、プログラムから4回試験投稿した以外は放置しています。 そのうち削除する予定です。 WebmasterがSNSを使わない理由は、単純です。 SNSのアクセスをする暇があったらその分で研究や開発を進めておかないと、生活費が稼げないからです。 いや、そこまでやっても、生活費を稼げていません。 いつかSNSを始める日が来たらこのWEBのどこかで告知しますが、それまでSNSの類でWebmasterの名前を見かけたら、『なりすまし』だと思ってください。 見かけたSNSのアカウントで本人確認をしたかったら、そのアカウントにディープなネタを提供して反応を見るのが確実です。 |
本当は仲の悪いオーディオ業界 |
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ここ2ヶ月ほどでも、いろいろありました。 最初にネットでwebmasterへの嫌味を書いた某楽器メーカーですが、正社員があちこちで「ホームページにwebmasterへの嫌味を書いた理由は、webmasterの性格が悪いからだ」と言い訳しているそうです。 某楽器メーカーに複数の卒業生を送り込んだ元指導教授にも同じことを吹き込んだそうです。 Webmasterがその後で元指導教授に「一度も会ったことのないwebmasterについて性格悪いと決めつけて会社の公式サイトに嫌味を書いたというのは、理屈がおかしい」と指摘したところ、元指導教授は絶句していました。日頃、「自分には何も隠すことがない」と公言している元指導教授でさえ何も言えなくなるくらいの状況らしいです。 某楽器メーカーが嫌味を書いた件は、オーディオ業界で多くの方がご存知です。 某オーディオメーカーに勤めていてまともな会話のできるエンジニアとお会いした時に某楽器メーカーの話題になり、「あそこは楽器メーカーだから、ピュア・オーディオのメーカーとは違う」と言われました。 別の場所で「オーディオ・メーカーは楽器メーカーと同列に扱われることに不満を感じているようだ」という話題が出た時は、某研究者は「どのオーディオ・メーカーだって他社の批判をする資格が無い」と言っていました。 みなさん、仲良しのふりをしていてもいろいろ不満が溜まっているようです。 Webmasterは若い頃「ビジネスに感情論を持ち込むのは愚か者だ」と教わりましたが、表面上は協調しながら感情論で足を引っ張り合うのが日本人なんですよねぇ。 |
『とと姉ちゃん』を観て |
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2016年9月まで、NHK朝の連続TVドラマで『とと姉ちゃん』が放送されていました。 『とと姉ちゃん』は、『暮らしの手帖』を発行した人をモデルに作られたドラマと聞いて います。物語では、第3者の立場から市販の家電製品などをテストして、優劣を比較して>います。 エピソードの中に、優劣比較で悪評価を書かれた家電会社アカバネ電器社長の赤羽根が、主人公に嫌がらせをするものがありました。 Webmasterも同様の経験をここ数十年しているので、自分のことのように見てしまいました。 ドラマのように、窓ガラスを石で割られるような嫌がらせ程度で警察が動かないのは実体験しました。 Webmasterは繰り返し嫌がらせを受けていますが、在宅中にサムターンまわしを装った2人 組が来て玄関ドアに穴を開けて押し入ろうとした時は、すぐに警察が捜査してくれました。 それ以外は、ほんの一部について捜査中です。 Webmaterの周りでは、嫌がらせが25年以上続いています。 『とと姉ちゃん』では赤羽根が主人公の会社に乗り込んできて、嫌がらせの犯人についてはごまかしながらも、宣戦布告していました。 Webmasterは特に思い当たる原因もなく、いつの間にか始まった嫌がらせが1993年ころからどんどんエスカレートしてきました。 ネットのどこかのWEBサイトで見かけた意見ですが、「IT業界はサイコパスの集まりである。まともな神経を持った人間の就職するところではない。」という主張はそのとおりだと思います。 過去35年の職業経験の中で、「おはようございます」「さようなら」の挨拶もできないエンジニア、管理職、経営者には数えきれないほど出会いました。 初対面で自己紹介する前から喧嘩腰になっているエンジニアも、数百人見てきました。 上司の指示通りに行動した結果を上司本人に非難される体験も、IT業界に入ってからですね。 『とと姉ちゃん』で赤羽根を演じる役者さんのインタビュー記事に「赤羽根はねじ曲がった正義を持つ男だ」という文言がありましたが、IT業界はねじ曲がった正義が蔓延しているのでしょう。 IT業界は論理を学んだ高学歴者の集団のはずなのですが、私利私欲を追求し自己の正当化に筋の悪い屁理屈を展開する人が目立ちます。 |
2016年10月23日 初出