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本方式で音質向上して全員がハッピーか?
実は全員がハッピーになれるとは限らない
- 従来のDAC LSIの低い演算精度をエフェクターとして利用していたレコーディング・エンジニアが少なくとも一人いるような気がする…………その名は山下達郎
中田がラジオ放送で繰り返し聞いた山下達郎の発言内容を引用する
- 「自分の演じる音楽はR&Rで歪み感が重要だが、ハイレゾでは音がきれいで歪み感がなくなる」
- 彼の言うところの『歪み感』=『DAC内部の演算誤差を利用した効果』と考えられる
- 「アナログ・レコードがCDに変わった時、自分の求める音を出すためのマスタリング方法を試行錯誤するのに時間がかかった」
- CD初期の時代は、DAC LSI内部のD/A変換方式についてメーカーも試行錯誤していたので、同じ音源データを持ってきても再生機器が採用しているLSIによって出音の傾向がばらついていたと考えられる
山下達郎に代表されるレコーディング・エンジニアは、出音に真剣に向き合ったために、意図せずDAC LSIの進化の歴史に振り回されてしまった被害者なのでは?
- オーデイオ界商売人がコンシューマーの方だけを向いていたための限界かも
- 商売人に振り回されているのは、エンジニアも一緒
- パッケージ音楽業界は、レコーディングから再生までの技術に一貫して責任を取らなくてよいのか?
- ターゲットの再生装置を安価なポータブル機器に定めてマスタリングをすると、Hi-Fiオーデイオで再生しても良い音が出てこない