頭でっかち

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説明

Webmasterが経験したオーディオ談義を、記憶の限り正確に再現します。 誰が頭でっかちなのかは、読む人が判断してください。 頭でっかちが出てこないエピソードもあります。

いらすと

LC-OFC 99.9999%

某ソフトハウスに常駐していたとき、アルバイトに来ていた大学生との会話です。

アルバイト君
「私、趣味でオーディオもやっているんです。」
Webmaster
「君もかい?私もオーディオを自作しているよ。」
アルバイト君
「そのへんのマニアと一緒にしないでください。 私は違いますから。」
Webmaster
「へえ。どの辺が違うのかな?」
アルバイト君
「例えば、ケーブルの材質にこだわるなんてナンセンスです。 ケーブルなんてどれを使っても一緒です。LC-OFC 99.9999%なんていりません。 理論的に証明できます。」
Webmaster
「理論上は違いがあるんじゃないかなぁ?君は筑波大学理工学部の現役学生だったよね。」
アルバイト君
「そうです。」
Webmaster
「金属結合中の自由電子による電荷移動は習ったかな?」
アルバイト君
「はい。」
Webmaster
「金属の結晶格子に欠陥があったらどうなる?」
アルバイト君
「あっ...」
Webmaster
「スピーカーケーブルなんかはグネグネ曲げるから、どんどん結晶格子に欠陥が増えそうな気もするね。 どの位違いがあるかは、測定してみないとわからないけど。」
アルバイト君
「...(沈黙)」

ケーブル交換

某一人オーディオメーカー社長との会話です。

社長
「ネットでは、おかしなオーディオ談義をする人が多くて困る。 この間も、『スピーカーケーブルを高級品に変えたら音が良くなった』なんて書いている人がいたよ。」
Webmaster
「ケーブルの末端処理がバラ線のままだったら、ケーブルを変えて音が良くなっても不思議ではありません。 それどころか、同じ銘柄の新品に変えても音が良くなるかもしれません。
社長
「どうして?」
Webmaster
「一年も放置すればケーブルの端が酸化して導通が悪くなると思いませんか? うちでは、時々酸化した部分を切り落として、まだ酸化していない部分を出したりしますよ。」

シミュレーター

某一人オーディオメーカー社長との会話です。

社長
「僕はねぇ、新しいアナログ回路を組んだのにシミュレーターにもかけないでうんちくを垂れる人は信用しないんだ。」
Webmaster
「私は、動作原理のわからないシミュレーターは、出力結果を信用しません。 微分方程式を立てた後ルンゲクッタでシミュレーションしたら、時間がすぎるほど誤差が蓄積していきますよね。」
社長
「そこまでひどいシミュレーターは無いだろう。」
Webmaster
「それではうかがいますが、社長が使っているシミュレーターの動作原理は何ですか? 私は、バイポーラトランジスタの動作を精密にシミュレーションするプログラムを作れと言われることがあっても、難航が予想できるので辞退しますよ。」

データ運搬

某オーディオエンジニアとの会話です。

Webmaster
「マスタリングしたCDデータを工場に送るときネットを経由すると音が悪くなるとか、CDをリッピングするときエラー補正を実行すると音が悪くなるという人がいるでしょ。 出音にどの位影響するかはわからないけど、HDD上のデータの並びは不規則になると思うんですよね。」
エンジニア
「僕も同じことを考えていた。」
Webmaster
「一旦光ディスクに書いてみるとか、再生時に全データをメモリに読み込んでしまえば、HDDのデータ配置問題は無視できます。 Windowsだったら、DEFRAGを使う手もあります。」
エンジニア
「なるほど」
Webmaster
「工場へデータを送るとき、横着しないで真心込めて手で運んだときだけ音質を保てるなんて精神論を言う人がいますけど、その論法で行くとパンクロッカーがクラシックデータを運んだら、真心こめないから音質悪くなるんですよね。」
エンジニア
「ははは」

7.1chサラウンド

某放送協会技研公開での説明員との会話です。

Webmaster
「これは、4k/8kの22.2chオーディオを7.1chに縮退させて再生するデモンストレーションですね。」
説明員
「そうです。」
Webmaster
「音響が立体的に聴こえるスイートスポットの広さはどのくらいですか?」
説明員
「2〜3人分です。」
Webmaster
「今、ブースに4人入っていますね。」
説明員
(苦笑)

OPアンプ

元早稲田大学教授との会話です。

Webmaster
「オーディオをさらにHiFiにする新しい発明をしました。」
元教授
「私はHiFiなんかに興味ないんだ。」
Webmaster
「先日依頼された回路を設計してみました。 資料がこちらです。」
元教授
「OPアンプなんか音が悪くなるから使っちゃ駄目だ。 平衡回路のほうが高音質だ。」
Webmaster
「なぜOPアンプで音が悪くなるかご説明いただけますか。」
元教授
「何人にも説明したから、もう説明しない。」
Webmaster
「HiFiに興味ないのであれば、OPアンプで音が悪くなったり不平衡を使っても構わないのではないですか。」
元教授
「こいついちいち癇に障るなぁ。」

非同期転送

元早稲田大学教授との会話です。

Webmaster
「USBとかネットワークとか、送り出しと受け側でクロックが同期していないときは、フロー制御が必要です。」
元教授
「KORGの連中も同じこと言っていたけど、水晶精度だから細かいことは気にしなくていいんだ。」
Webmaster
「一般のクリスタルは100ppm精度ですから、44.1kHzサンプルのデータを送ると、1秒間に4個ほどずれます。」
元教授
「そんなもの、聞いていてわからないだろう。」
Webmaster
「バッファ溢れやデータ不足でノイズがでることなんてしょっちゅうです。radikoを数時間再生していれば、プツッとノイズが聞こえます。」
元教授
「普通の曲は3分で終わるから、バッファリングで解決できる。」
Webmaster
「クラシックには長い曲がありますね。ライブ盤のCDもあります。」
元教授
「いちいち反論するな。」

枯れた技術

元オーディオ大企業の社長との会話です。

元社長
「オーディオの技術なんて枯れてしまったから、もう新発明なんて期待できないね。」
Webmaster
「そうでしょうか。ここ数十年進歩が止まっていた分、発展の余地は増えていると思いますよ。」

こわれたDSDIFFヘッダ

某オーディオ評論家と2011年に交わした会話です。

評論家
「例えば2Lの4曲でも、ワオン・レコードの小伏さんに聞くとうち2曲はTASCAMのレコーダーでうまく認識・再生できなかったそうです。 調べてもらえますか?」
Webmaster
「調べてみました。 再生できないファイルは、2L49SACD_tr1_DSD_stereo.dff、2L50SACD_tr1_DSD_stereo.dffの二つではないでしょうか。

結論を言うと、2Lで当時編集に使用したPyramixのバグです。

○どこに問題があったのか
DSDファイルは、チャンクと呼ばれる小区分に分けられています。 このチャンクは内部にヘッダーを持っていて、データの種別を表す部分やデータ長などを格納しています。 DSDファイルの中にたくさんあるチャンクのうち"CMPR"(圧縮の有無などを示す部分)のデータ長が実際に格納されているデータ長と矛盾しています。

○問題を作ったソフトウェア
DSDファイルにはコメントが埋め込まれています。 このコメントより、問題のファイルは二つとも2008年3月31日にPyramix ver.6.0.10.402で作成された事がわかります。

○問題の原因
原因は、DSDIFFの仕様書の一部に、どちらとも解釈できるような表現があったことです。 DSD対応ソフトウェアが少なかった当時では、他の機種と相互互換性を調べることも難しかったのでしょう。

○TASCAMについての推測
おそらくTASCAMは規格に厳密に作られているので、規格外のファイルを再生できないのでしょう。

○AudioGate、拙作DSPlayで再生できる理由
AudioGateは、おそらくPyramixのバグの件を知っていて、該当部分を無視する設定になっているのだと思います。 DSPlayも作成時に2Lのデータでテストしましたので、2Lのファイルを全部再生できるように作りました。

○現状での対応策
おそらくAudioGateで一旦DSFフォーマットに変換してからDSDIFFに再変換すると、TASCAMでも再生できるファイルになると思われます。 」

2019年の注

CMPRのチャンク長を間違えるアプリケーションを知っています。 フリーソフトとして圧縮DSTをDSDに展開するアプリケーションの一つは、ここに述べたようにチャンク長を間違えます。 もしかしたらPyramixは無罪で、Pyramixで出力したDSTをフリーソフトでDSDにした時にこの問題が発生したのかもしれません。

これでいいのだ

某オーディオムックの見出し
『これでいいのだハイレゾオーディオ』
Webmasterの独り言
「そのウソ本当?」

ハードでできることはソフトでもできる

高級言語専門のプログラマーとの会話です。

プログラマー
「この試作品にああいう機能は実現できないの?」
Webmaster
「技術的には実現可能だけど、入力と出力のビットクロックを同期させなければならないから、専用のハードウェアを起こす必要がある。」
プログラマー
「いままで、ハードの機能はソフトウェアで置き換えられてきたから、それもソフトウェアで実現できるはず。」
Webmaster
「ムリ、ムリ、ムリ」

試作品は製品並みの品質が必要

半可通との会話です。

半可通
「この試作品をメーカー社長の前でデモンストレーションする前に、最終製品並みのクオリティに仕上げないとダメだよ。」
Webmaster
「いやいや、これは原理試作品だからその必要はない。」
半可通
「メーカー社長は、消費者の立場で考えているんだから、消費者に届けるものと同じものをデモンストレーションしないとダメ。」
Webmaster
「そんな話の通じない社長にアピールしても無駄。 余計な仕事が増えて、結局採用してもらえないんだから。」

努力で不可能が可能になる?

半可通との会話です。

半可通
「この試作品にこんな機能をつけてみてよ。」
Webmaster
「技術的には可能だけれど、12人月のマンパワーと一千万円の予算が必要だと試算が出ている。」
半可通
「試してみる前から諦めちゃダメ。 努力すればもっと簡単にできるかも知れないじゃない。 人間努力すれば不可能を可能に変えられるんだから。」
Webmaster
「じゃあ、努力して今度のオリンピックに出て金メダルもらってみせてよ。」

原音忠実再生

オーディオファンとの会話です。

オーディオファン
「私は、原音忠実再生を目指しています。」
Webmaster
「原音忠実再生を否定はしませんが、私の目指しているところは少し違います。 第一に、ポップスやロックでは、ミックスダウンしたデータ以外に原音がありません。 第二に、ステレオ2chでスピーカーの数は充分だろうかという疑問があります。 かといって、22.2chが正解だとも思えないのですが。」

音場再現

某一人オーディオメーカーその2の社長との会話です。

社長
「オーケストラの録音は、ワンポイントステレオマイクとマルチマイクとどちらがいいと思う?」
Webmaster
「私の好みは、ワンポイントマイク一発撮りですね。」
社長
「普通そうなんだよね。僕の好みはマルチマイクの方さ。」
Webmaster
「好みの問題ですから、どちらが正しいとかいう話ではありませんね。」

ジャズ再生

某一人オーディオメーカーその1の社長との会話です。

社長
「高級オーディオのデモンストレーションでは、よくジャズをかけるだろう。 なぜだか知っているかい?」
Webmaster
「さあ。わかりません。」
社長
「ジャズの音は、オーディオ装置の欠点を一番隠せる音源だからさ。」
Webmaster
「そうだったんですか。」

SHM CD

オーディオファンとの会話です。

Webmaster
「スーパーハイマテリアル CDを久しぶりに聴こうと思って引っ張り出したら、ヒビが入っていました。 まだ2回しか再生していないのに。」
オーディオファン
「ポリカーボネートは、成形時の応力歪みによって簡単にクラックが入る素材です。」
Webmaster
「そうだったんですか。 スーパーハイマテリアル CDが紙ジャケットに入っているのは、高級感を醸し出す目的以外にも理由があったんですね。 そぉっと取り出せということですか。」
オーディオファン
「そういうことになります。」

D級アンプの出力LPF

ラズパイオーディオの会会員との会話です。

Webmaster
「今再生しているアンプは、出音から言って出力にLPFの入ったD級アンプですね。」
タカジン氏
「D級アンプには全てLPFが入っています。」
Webmaster
「そんなことはないでしょう。 米国特許 US-A1-005617058を使ってLPFを省略した設計もあります。」

ラズパイからのUSBオーディオ出力

ラズパイオーディオの会のslack上の会話です。

会員
「初代ラズパイでUSB DACをドライブしているけど、音が途切れる。どうしたらいい?。」
「そんなはずない。」
「LinuxはUSBオーディオクラス2に対応しているぞ」
「アプリの設定を変えてみろ」
「USBケーブルを変えてみろ」
「ラズパイの電源回路を変えてみろ」
「アップデートをかけてみたか?」
Webmaster
「初代ラズパイのUSBオーディオ出力が途切れる現象は、CQ出版社のエレキ工房No.5第11章に書きました。 もしかしたら、こちらに書いたハイレゾタイマーの問題かも。」

日本製オーディオの信頼性

ラズパイオーディオの会のslack上の会話です。

会員
「ネットショップのポイント有効期限が近いから、この中国製DACを買おうと思うんだけど。」
Matsumoto氏
「中国製なんか買ってどうするの。 買うんだったら信頼性の高い日本製でしょ。」
Webmaster
「SONYに常駐してオーディオを作っていた経験から言って、日本製オーディオの信頼性は中国製品の良い方と同じくらいです。 買ってきたLSIを並べるだけの製品だったら、回路も変わらないし。 CHORD社のように独自技術を持っていれば話は別ですが。」

日本製のカーオーディオはなくなった?

半可通との会話です。

Webmaster
「最近、日本のオーディオメーカーは元気ないんだ。」
半可通
「そうだよ。 カーオーディオのメーカーなんてなくなっちゃったでしょ。」
Webmaster
「えっ? 富士通テン、クラリオン、アルプスアルパイン、JVCケンウッド、三菱電機って日本のメーカーじゃないの?」

蝿の王様じゃないけどボランティアでもねーぞ

元早稲田大学教授との会話です。

元教授
「KORGがΔΣを直接マスタリングできるツールを作ったけど、もっといいものができるはずだ。 作ってくれないか。 」
Webmaster
「私も作ってみたいです。 ざっと見積もって12人月1000万円ですね。 GPGPUでフィルタリングを高速化するには、もう少しかかります。」
元教授
「予算がないのだから、ただで作ってもらわないと困る。」
Webmaster
「私は、霞を食って生きている仙人ではありません。」

導体の表面は同電位

メーカーエンジニアとの会話です。

エンジニア
「導体表面は同電位になるんだよ。 物理学で習ったでしょ。」
Webmaster
「それはスタティックな状態の話です。 電流が流れていたら違います。 大電流が流れている銅線は、銅線自体がシャント抵抗になりますよ。」

電子の移動速度は光速?

メーカーエンジニアとの会話です。

エンジニア
「電流が流れる時、電子は光速で移動するんだ。」
Webmaster
「いやいや、光速なのは電界の変化やエネルギーの伝達です。 DC12Vで加速した電子一個の運動エネルギーは12[eV]すなわち12×1.602×10-19[J]です。 電子の質量は 9.10938356×10-31[Kg]だから計算すると、12[eV]の電子の真空中の速度は、1.5×106[m/s]です。 10kHzの一サイクルで150m進みます。 導体中ではもっと遅くなりますね。 四則演算と平方根だけの計算だから、柳田理科雄でも計算できます。」

光速は高速?

メーカーエンジニアとの会話です。

エンジニア
「電流は充分速いから、速度を気にしなければならないのはソフトウェアのバッファリングだけだ。」
Webmaster
「デジタル屋さんによくある勘違いです。 USBのHiSpeedでは1ビットあたり1/480000000[sec]で伝送します。 2.1×10-9[sec]ですね。 光速は3×108[m/sec]ですから、HiSpeedのビット信号間の距離は約63cmです。 1mのUSBケーブルでは、前のビットがターゲットに届く前に次のビットを送り出します。」

安定化電源

ラズパイオーディオの会のslack上の会話です。

会員
「ラズパイオーディオに使うからAmazonのこの安定化電源が欲しいんだ。」
Matsumoto氏
「共立デジットからキットが出てたよ。」

以下、webmasterの感想です。

「ラズパイオーディオを自作する会なのに3端子レギュレーター回路すら他人のプリント基板に頼るのは情けないが、言うとつまらないトラブルになるから黙っていよう。」

「5V2Aを3端子レギュレーターで作ると、ドロップ電圧3V×2Aで最低でも6W放熱する必要があって大変なんだけど、言うとつまらないトラブルになるから黙っていよう。」

「中国製の完成品安定化電源でも安物買うと6W放熱できなかったりするが、言うとつまらないトラブルになるから黙っていよう。」

「Webmasterだったら、ラズベリーパイの電源はアナログ回路電源と分けて高効率スイッチングレギュレーターにして発熱を抑えるところなんだけど、言うとつまらないトラブルになるから黙っていよう。」

デシベル

某一人オーディオメーカーその1の社長との会話です。

社長
「CDのダイナミックレンジ96dBが足りないとかいう人がいるけど、ピアニッシモ+96dBの音量は大きすぎて鼓膜が破れちゃうよ。 空気も大圧力がかかって気体と言うより高粘性の流体として作用するようになるし。」
Webmaster
「私も、オーディオ[dB]がlogを20倍していることに、疑問を持っています。 騒音を測ると、静かな図書館で30dB、JRのガード下で90dBですから、静かな図書館でガード下相当の音量を出しても+60dBしか無いわけですよね。」

疑似科学

仮面対談です。

仮面1
「電圧駆動理論が間違っていたなんて、音響工学界の大失態だね。」
仮面2
「電圧駆動理論も疑似科学の仲間入りか。今まで発表された増幅回路もほぼ全滅だ。 歪率測定方法からして間違っていたからなぁ。」
仮面3
「雑誌『ムー』で大々的に取り扱ってもらえばいいじゃないか。」
仮面1
「しーっ。壁に耳あり障子にシロアリだぜ(笑)。」
仮面2
「それを言うなら、『宇宙人が盗聴している』じゃないのかい(笑)。」
仮面3
「CIAかも(笑)。」

この話題は3回目

元早稲田大学教授との会話です。

元教授
「エレキ工房No.5の編集さんと、出版記念の打ち上げパーティーをやりましょう。」
Webmaster
「もう、出版から2年経つので時期外れですし、編集さんはCQ出版社を定年退職して今は家族の介護をしているそうです。 介護のために打ち上げパーティーに出席できないという返事をもらったという話をここでするのも、もう3回目になります。」

オーディオ商売はニッチ分野

某一人オーディオメーカーその1の社長との会話です。

社長
「イマドキオーディオを趣味にしているのはごく少数の物好きだから、発明なんかしても儲からないよ。」
Webmaster
「そうでしょうか。 スピーカー再生を高品質にできれば、公共の場所のアナウンス音量を下げられるので、大きな市場が見込めると思います。」

物理学はなんでも説明できる

某一人オーディオメーカーその1の社長との会話です。

社長
「物理学で説明できない現象を利用しようなんて、オカルトマニアとしか言いようがないね。」
Webmaster
「そうでしょうか。 接着剤がものをくっつける原理、固定翼機が空を飛ぶ原理など物理学が説明できないけど再現性100%だから工学的に利用できる現象などいくつかありますよ。」

2019年10月7日追記 チコちゃんもぼーっと生きている

接着剤の仕組みと固定翼機が空を飛ぶ原理は、NHKの番組『チコちゃんに叱られる』で中途半端に紹介されました。 Webmasterは、この番組をお笑い番組であって、いつも科学を厳密に説明していないと思っています。 別にお笑い番組が科学ネタを扱うことに不満はありませんが、番組の内容を真に受けている人がいると困るので解説します。

接着剤
番組『チコちゃんに叱られる』では、接着剤がものをくっつける原理として二つ紹介していました。
●液体なので接着される物体の凹凸の奥まで入り込む
●物体と接着剤の間でファンデルワールス力が働く
ファンデルワールス力が接着力の原因だとすると、電子が自由に移動できる金属と接着剤の間では充分なファンデルワールス力が働かないのでは無いでしょうか。
また、液体だから入り込むのであれば、接着する物体によって適切な接着剤が異なるのはなぜでしょう。瞬間接着剤が木材のバルサをくっつけられない説明ができません。
固定翼機が飛ぶ原理
番組『チコちゃんに叱られる』では、途中までしか説明していません。
固定翼機が空中に浮かぶのは『揚力』が発生するから。
『揚力』が発生するのは、翼上面に負圧が発生するから。
ここまでは、実際に測定すればわかることで、理論は後付です。 問題は、なぜ翼上面に負圧が発生するかですが、番組では説明していません。
Webmasterが習った理屈では、「翼の上面はカーブしていて平面的な下面よりも長くなっている。翼前縁で上下に分かれた気流が翼後縁で合流するには上面ではより早く流れなければならないので負圧が発生する。」というものです。 翼前縁で分かれた気流が後縁で合流しなければならない必然性は説明してもらっていません。
仮にこの理屈が正しいとすると、固定翼機が背面飛行した場合には、揚力と逆の下向きの力が発生して墜落するはずです。 現状を正しく説明できていません。
鏡が左右逆に映る理由
ついでに解説しておきます。 番組では鏡が左右逆に映る理由はわからないと言っていましたが、そんなことはありません。 理由は明確です。
幾何学が得意な人には自明ですが、鏡が入れ替えるのは左右でも上下でもなくて前後です。 その証拠に鏡を前にして頭は上に映りますし、右手を動かせば鏡の右側に映った手が動きます。 天井に鏡を貼れば、上下逆さになった人が上から見下ろしてきます。
自分が鏡の中に入ることを想定したときに、上下を固定し、前後を合わせるように180度回転して向き直るつもりでいるから、左右だけが入れ替わったように感じるのです。
表現を変えれば、鏡に映った面対称の像と自分が鏡の中に入るつもりの回転対称の像を比較する時、上下と前後を無意識に合わせることによって、左右逆転と意識されるのです。
平面対称の像と回転対称の像を比較する時無意識に上下と前後を合わせることは、光学異性体を比較するときにも行われます。 理由は心理的な所にあったのです。

俺は特許が嫌い

元早稲田大学教授との会話です。

Webmaster
「ΔΣをさらに追加変調してスピーカー駆動することで、HiFiを実現できました。」
元教授
「ΔΣを追加変調なんてしてはダメだ。」
Webmaster
「効果を確認したので、特許を申請する予定です。」
元教授
「俺は特許が嫌いだ。」
Webmaster
「特許をとらない発明はカネになりませんから。」
元教授
「どんな発明なのか言ってみたまえ。」
Webmaster
「特許申請前なので言えません。」
元教授
「いいから言ってみたまえ。」

リモートマシンのスピーカー

ラズパイオーディオの会のslack上の会話です。

Matsumoto氏
「今度のなんとかって言う機能はすごい。 Linuxでリモートマシンのスピーカーを鳴らせるぞ。」
Webmaster
「ALSAにもリモートマシンのスピーカーを鳴らす機能はありますよ。」

DSDをPCMに変換してはダメ

某オーディオメーカーと商談したときの会話です。

Webmaster
「このシステムの出音はいいですね。 ピアノの音色がとってもリアルです。」
メーカーのエンジニア
「ありがとうございます。」
某知ったかぶり
「このシステムはDSD入力を88.2kHzのPCMにしているんだよ。 だから大したこと無い。」
Webmaster
「出音が良ければ、実装方法はなんでも良いではないですか。」

いつものことだから

某軽井沢のスタジオでの会話です。

元早稲田大学教授
「今から車を運転して自宅に帰るよ。」
Webmaster
「ちょっと待ってください。 昼食の後でウィスキーを飲んでいましたよね。」
元早稲田大学教授
「慣れているから大丈夫。」
Webmaster
「そういう問題ではないでしょう。」
元早稲田大学教授の友人
「この人いつもこうなのよ。言うだけ無駄。」

失礼な社長

某宗教が入ったオーディオメーカーでの会話です。

メーカーCEO
訪問したWebmaster達を腕組みして睨みつけている。
メーカーCOO
「私共の商品は好評でして、先日もサントリーホールでの再生会で高い評価をいただきました。 今から音を出しますので、忌憚ない御意見をお聞かせください。」
Webmaster
「高域にノイズ感がありますね。 パワーアンプはLPFが入っていないデジタルアンプでしょう。 スピーカーユニットがリスナーを向いていないから、高域が拡散して気づく人は少ないでしょうけど。」
メーカーCEO
怒鳴りつける「君は失礼なやつだなぁ。 そんな態度で商売ができると思っているのか? 自分の態度を反省したまえ。」
Webmaster
あなたの態度を参考にしたとは言わない方が良さそうだと思いながら「そうですか」
メーカーCOO
「サントリーホールで視聴した1000人以上の方も半分以上が『音がいい』と言ってくださいました。 某ホテルの客室に我社の製品が置かれているのも、その証拠です。」
Webmaster
「私のアンプをつないだほうが良い音がしますよ。」
メーカーCOO
「私共は良質な聴取体験をお届けすることがモットーです。 音がいい、悪いではないのです。」
メーカーCEO
「君のアンプの音を聴く気はなくなった。 お帰り願おうか。」
Webmaster
彼らは最初から一方的に自分の宣伝をするつもりだったのだろうと納得する。

掲載日

2019年1月20日 初出

2019年10月7日 追記


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