オーディオイベントの感想

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各種オーディオイベントへ行ってきた時の感想です。

2018年11月16日インターナショナルオーディオショウの感想

インターナショナルオーディオショウへ行ってきたので、感想を書きます。

一言で書くと、最新フルデジタルアンプの出音から高域のノイズ感がなくなり、独特の歪感がでました。

おそらく、高域のノイズを抑えるために、各社フルデジタルアンプの出力段の後ろにLC回路でローパスフィルターを組み込んだものと思われます。 Webmaster自作のフルデジタルアンプが何台かあります。 初期のPWMアンプには出力段にLCのローパスフィルターを組み込んであって、後期のPWMアンプからは取りました。 同じデータを2種類のアンプに入れると、LPFがあるときはノイズの代わりに歪み感が出ます。 今回のインターナショナルオーディオショウで聴けた音は、まさにこのLPFを通した音でした。

デモンストレーションしているメーカーも自覚があるらしく、デモ音源は低音を強調したものばかりでした。 オーケストラの太鼓はドンドンと鳴っていましたが、ヴァイオリンのきれいな高音をデモできるブースは皆無でした。

びっくりしたのは、過去にノイズまみれの高音を再生していたTEACやPanasonicもLPFの音がしていたことです。 オーディオショウ向けの特別機種を作ったのか、回路にマイナーチェンジを加えたのかは、区別つきません。

OTOTEN2022

音響機器の展示会である『OTOTEN2022』へ行ってきました。 多分、webmasterが見聞きしたことは、評論家やマニアと全然違う情報だと思うので書いておきます。

Dolby Decoderの入手

最近DVDやBlu-RayのマルチチャンネルをデコードするDolby Decoderチップが手に入りません。 以前はDigikeyで売っていましたし、AliExpressではモジュール基板がありました。 でも、今では両方ありません。 その理由を聞いてきました。

Dolby Decoderチップの出荷先は、Dolby社がいちいちチェックしてどのメーカーに幾つ売ったか確認しているそうです。 そのため、自作派のための単品売りが無くなったとのことでした。

Dolby Decoderチップが欲しかったら、完成品を買って基板を改造するしかないそうです。

MQAの技術仕様

MQAについて技術的に解説した資料を、webmasterは見たことがありません。 論文も特許も存在するのかどうかさえ不明です。

今日、MQAのブースを訪問したところ、エンジニアは出払っていましたが後から教えていただけるそうです。

続報をお待ちください。

2023年5月27日現在、約束の資料は送られてきません。 MQA社もつぶれてしまいましたね。

無酸素銅切削ボディーのウォークマン

Webmasterの特許にソニー㈱のエンジニアが、「優れているなら測定数値で根拠を示すべきだ」と難癖つけてきたことがあります。 今日、ソニー㈱のブースで無酸素銅切削ボディーのウォークマンをデモしていたので、説明員に確認したところ、ウォークマンが無酸素銅切削ボディーでもそれ以外の素材でも測定数値は変わらないそうです。 説明員は、「うちの会社失礼な人多いから」と言っていました。

出音の傾向

出音の傾向は3つに別れていました。

  1. 真空管アンプと電圧駆動ネットワークのスピーカーの組み合わせ
  2. D級アンプとアナログフィルターの組み合わせ
  3. D級アンプを米国特許US5617058Aで駆動しているもの

真空管アンプと電圧駆動ネットワークのスピーカーは、数十年前から変わらない仕組みですが、会場で一番マトモでした。

D級アンプとアナログフィルターの組み合わせは、高域に物足りなさがあります。 低音のパワー感は流石にD級アンプなのですが、中高域の倍音のバランスが悪いのでリアルさに足りません。

D級アンプと米国特許US5617058Aの組み合わせは、高域にノイズが乗ります。 山下達郎のヴォーカルにノイズが乗ったりしてイマイチでした。

独自技術を展開していそうな会社はありませんでした。 LSIを買ってきて並べた回路で音を出して満足しているレベルです。

Webmasterの特許方式に迫る技術はまだ出てきていないことを確認しました。 この程度の音を聞くのにシステムで100万円ほど支払っている人は、不幸ですね。 本人は満足しているのかもしれませんが。

某オーディオメーカーのデモンストレーション

2023年の前半に、某一人オーディオメーカーのデモンストレーションを聴きました。

某一人オーディオメーカーのエンジニア兼社長は、トランジスタを使ったアナログ回路を設計させたら一流です。 回路自体は電圧駆動で設計されているのですが、電圧駆動向けの高級スピーカーシステムと組み合わせると、それなりの音が出ます。

電流駆動やPDMと比較すると、スピーカーの同じユニットが担当する倍音成分のバランスが悪いのですが、電圧駆動設計では最高の音質が出ていました。真空管とデジタルアンプが主流になったOTOTENとは比較にならないほど高音質です。

ここでのデモンストレーションやOTOTENなどを思い返すと、最近のオーディオマニアの傾向は、『肌で感じるほどの低音の迫力』を求めているようですね。 Webmasterが持っている電流駆動用に改造したスピーカーユニットは、ウーハーが12cmです。 PDMではFOSTEXのフルレンジ10cmを使っています。 どちらも中高音に不満はないのですが、このとき体験したデモンストレーションと比較すると『肌で感じるほどの低音』は出ていません。 今後の課題ですね。 …というか、「大口径のウーハーかフルレンジを使ってみろ」ということですね。 2.1chのスーパーウーハーでもいいかもしれない。

もっとも、デモンストレーションで体験したような低音を自宅で出すと、近所から苦情が来そうです。

レコードの試聴

2023年5月26日に、タワーレコード渋谷店8階のイベントスペース『8pace HACHIKAI』へ行ってきました。 山下達郎のアナログレコード、カセットテープの再販に合わせて、グッズ販売やレコードの試聴をしていました。

PANASONICのレコードプレーヤー(多分SL-1200G)にヘッドフォンアンプ(型番は確認しなかったけどオルトフォンHd-q7のような外見)、SONYのヘッドフォン(MDR-900だったかな?)を組み合わせて試聴できるコーナーがありました。 Webmasterも2,3分試聴したのですが、ヘッドフォンアンプが電圧駆動だったのをのぞけば、まともな音を出していました。

Webmasterはあまり耳が良い方ではないので、CD音源もアナログレコード音源も上質なアンプを通すと同じ音に聴こえます。 アナログプレーヤーの針を変更しても、あまり違いがわからないほうです。

さらに奥へ行くとスピーカーで聴ける試聴コーナーがありました。 こちらの出音はメチャクチャでした。 OTOTENよりずっとひどいです。 チューニング以前の段階で、バランスもへったくれもあったものではありません。 レコードプレーヤーからYAMAHAのプリアンプを通してD級アンプでマルチウェイスピーカーを駆動していたのですが、ウーハーのコーン紙が破れているのではないかと思えるくらいビリビリノイズが乗っていました。 D級アンプの駆動能力をオーバーしていたのかもしれません。

OTOTEN2023

2023年6月24日に、OTOTEN2023へ行ってきました。 去年と出音の傾向が変わっていました。

常に音出ししているブースばかりでもなくて、音を聴けたのは半分くらいです。 でも、ほとんどのブースでD級アンプ特有の高域ノイズや高域の歪感が無くなっていました。 ほとんどアナログ電圧駆動のアンプと変わらない出音でした。

理由はわかりません。 D級アンプのLPF設計がすすんだのか、出力するスピーカーを変えたのか、D級アンプが減ってアナログアンプに回帰したのか不明です。

電圧駆動の音がしたのは相変わらずです。 倍音のバランスが悪いのをごまかすため、大音量で再生していたブースがほとんどでした。 多分、一般家庭で聴く音量だと、あそこまでディテールは聴こえません。

ソニーのWalkmanも、D級アンプの割にはいい音していました。 担当者は「S-master proの音だ」と自慢していました。 PWM周波数は非公開だそうです。 電圧駆動のアンプとしては、良いほうだと思います。

TEACの人にESOTERICのディスクリートDACについて聞いてきました。 回路図も詳細技術も非公開だけど、マルチビット⊿Σ出力をR2Rのラダー抵抗でアナログ化しているそうです。 「あとは公開している基板写真を見て想像してくれ」とのことでした。

HiFi以外のネタだと、立体音響、無線伝送、インターネットでのDSDを含む動画像配信などがありました。

レコードの試聴その2

2023年9月15日に、タワーレコード渋谷店8階のイベントスペース『8pace HACHIKAI』へ行ってきました。 山下達郎氏のレコード特集コーナーがまた作られていたからです。

やっぱり、奥に試聴コーナーがありましたが、機材が入れ替わっていました。 TechnicsのSL-1200mkIIIにifiのイコライザーを通し、スイッチャー経由でADAMというパワードスピーカーにつないでいました。

プレーヤーからスイッチャーまで
ADAMとかいうメーカーのスピーカー

出音は前回よりマシになりましたが、やたら低音が出ます。 映画館か週末の大黒ふ頭(古い?)かという感じです。 ドラムスだけ前に出てきて、ヴォーカルやギターが引っ込んでいました。 中高域も電圧駆動の音がしていました。 試聴コーナーよりも、販売コーナーのBGMの方がよっぽどバランス良い音していました。

Webmasterは山下達郎氏がジャニーズ事務所を批判しなくてもファンをやめませんが、この出音をチューニングしたのが山下達郎氏だったらファンをやめます。

第23回1bit研究会

2023年12月12日に、早稲田大学で行われた第23回1bit研究会をきいてきました。

Foster社の社員が二人来ていたのですが、ものすごく感じ悪かったです。 発表のスライドは文字が小さくびっしり書き込まれていて、遠くからは読めません。 発表はボソボソ喋っていて聞き取りにくかったです。 しかも発表内容は新技術ではなくて、過去の製品の履歴の話。

極めつけは、空き時間でのブースでの対応です。 質問しても、回答はぞんざいで態度がものすごく横柄でした。 こちらを見下しているのがよくわかります。 技術のわからない老人評論家が来ると、ペコペコしていました。

FOSTEXのスピーカーは特性が好きなのでよく使うのですが、社員の印象は最悪でしたね。

2024年7月27日 インターナショナルオーディオショウ

国際フォーラムで行われたオーディオショウを体験しました。

大手メーカーの凋落具合がひどいです。 1970年代に有名メーカーだったところが、新規技術もなくやたら高価な製品をデモンストレーションしていました。 未だに電圧駆動なので、大音量再生でF特の悪さをカバーしていました。

最近出てきたメーカーは、オカルト製品を売っています。

末期的でした。 ここ1週間ほどGoogleからAndroidへのメッセージプッシュで、オーディオ新製品の通知が連続していたのですが、期待できる新製品は一つも展示されていません。

TEACの社員に「TEACとESOTERICが最近出しているディスクリートDACのうち、マルチビットの製品はどれですか」と質問して、答えられませんでした。

掲載日

2023年5月27日 再構成

2024年7月28日 追記


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