コラム ツバメとの共存
ツバメは、身近な鳥です。
家の軒先に巣を作って、人がそばを通っても気にしません。
スズメも身近な鳥ですが、人へ接近するときの距離は、
ツバメの方が短いような気がします。
ツバメが来る地域に住んでいる人は、
ツバメに対して強い親近感をおぼえていることと思います。
その一方で、世の中には野鳥がきらいな人もいます。
好き嫌いは個人的な感情ですから、そういう人がいてもまったくおかしくありません。
ただし、嫌いな感情がこうじてツバメをいじめるようになってはいけません。
上の写真は、福山雅治の歌「桜坂」で有名になった
都内私鉄某駅の駅前の蕎麦屋駐車場の写真です。
ここには毎年ツバメが来て巣を作るのですが、1回目の子育てが終りかける頃、
毎年人の手によって巣が壊されてしまいます。
ひどいことをする人もいるものです。
そこまでツバメをイジメたくなるような人がいるのでしょうか。
誰がなぜこのようなことをするのかわかりませんが(わかっていたら対策をとれる)、
やめてほしいものです。
この人の残酷なところは、巣の残骸を残して次の年も巣を作らせ、
子育てが佳境に入ったところで巣を壊していることです。
ただ、ツバメの糞が嫌だとか姿を見たくないのなら、
巣を完全に壊して次の年は巣を作れないようにフッ素コーティングしてしまえば
良いのです。
それを、次の年も巣を作れるようにしておいて、
できた巣を壊しているところがいやらしいです。
次の写真は、同じ駅前にある花屋の店先です。
こちらはツバメと人との関係が理想的とも言えます。
巣の下に板で支えがあるでしょう。
この支えによって、巣が落ちなくなったり、次の年も同じ巣が使えたりします。
しかも、板によってツバメのヒナの糞が下に落ちなくなります。
この板は、店の人による、ツバメとお客さんへの気くばりの結果です。
全ての人にこのような気くばりを強制するわけではありませんが、
ツバメが嫌いでも存在を無視する程度にとどめてもらいたいものです。