CCCD の調査

はじめに

CCCD という CD もどきのフォーマットがあります。 制作側にいわせると、「パソコンでのコピーを禁止した特殊なCD」だそうですが 実際は使えないフォーマットです。 ここでは、CCCD について、個人的に調べた結果について発表します。

CCCD が来た

CCCD なんて、私には関係ないフォーマットだと思っていました。 BoA や宇多田ヒカルや浜崎あゆみの新譜がどうなろうが、 私の知ったことではないからです。 ところが、この間入手した personz の 14枚目のアルバム HOME COMING を開けてびっくりしました。 なんとこれもCCCD なのです。 自宅に持ち帰るまで気づきませんでした。 CCCD といえば、Avex のように派手な警告文句が付いてるはずだし、 なにより自分のお気に入りのアーティストとは 関係ないものだと思っていましたから。 しかし、入手してしまったからには、対処を考えなければなりません。 そのような経緯で、このページを書きました。

私が CD リッピングする訳

私は、著作権法の許す範囲内で積極的に CD リッピングをします。 その理由は以下のとおりです。

HOME COMING の再生状況

まずは手近のCDプレーヤーに片っ端から HOME COMING を入れてみて、 再生状況を確認しました。 その結果、私の手近にあるプレーヤーでは、 パソコンをのぞいて再生できることがわかりました。 確認した機種は以下のとおりです。

型番説明
Pioneer CLD-99SLD CD コンパチプレーヤー
SANSUI CD-X77ミニコンポのCDプレーヤー
SONY SCPH-7500旧プレイステーション
SONY SCPH-15000プレイステーション2
SHARP MD-F220ポータブル MD CD プレーヤー
Pioneer DV-U7DVD プレーヤー

2003年7月現在追加情報が入りました。 CCCD をくり返し普通のCDプレーヤーで再生していると、 ドライブのサーボが過負荷でこわれるようです。 CDプレーヤーのサーボって、回転系とピックアップ系があるけど、 CCCD の原理からいってダメージを受けるのは回転系でしょう。 そういえば、我が家の DV-U7 も最近調子が悪いけど、 CCCD を再生させているから保証はきかないんだろうな。

HOME COMING を読み出せない CD-ROM ドライブ

つぎに、CD-ROM ドライブをいろいろと試してみました。 以下のドライブでは、HOME COMING の CDDA トラックを正常に読み出せません。 読み出しソフトに EAC や CloneCD3 を使ってもダメです。

型番説明
Gateway SOLO2150 の内蔵 CD-ROM薄型 IDE CD-ROM
PANASONIC LK-RB7503ZSCSI2 CD-R ドライブ
RICOH RW9120DVD-ROM/CD-RW コンボドライブ
SAMSUNG SD-612DVD-ROM/CD-ROM ドライブ
LITEON LTD163DVD-ROM/CD-ROM ドライブ
Pioneer DVR-104DVD-RW ドライブ

HOME COMING を読み出せる CD-ROM ドライブ

以下のドライブでは、 HOME COMING のCDDA トラックを正常に読み出せます。 OS や読み出しソフトを選ばないので、 Linux でリッピングすることもできました。 RAW モードは使わずに、CDDA を普通に読み出します。

型番説明
NEC NR-9200ACD-RW ドライブ

HOME COMING の音質

CCCD は、データにわざとエラーを書き込んでいるので、 おなじものを普通のCDとして作成した場合より音が悪いと聞きました。 そこで、オリジナルの HOME COMING と、 CD-R にコピーしたものを聞き比べてみました。

結論からいうと、私には違いがわかりません。 CD から CD-R へのコピーでも音質が劣化すると聞きますから、 CCCD よりも音が良くなって、 CD-R にコピーした時点で悪くなって、 相殺されたのでしょうか。 そんな単純な話じゃない? まあ私の耳は、 CD-R の書き込み速度による音質の変化を聞き分けられませんから、 あまりあてにはなりません。 逆にいうと私にとっては、 違いが聞き分けられないので CCCD でも音質的にはOkです。

MP3 や ATRAC や 1bit D/A の音の悪さは、よくわかるんだけどなあ。 CCCD の音質に否定的で MP3 をよく聴く人を知っていますが、 どういう耳をしているんだろう?

2002年11月10日現在、追加情報が入りました。 CCCD の音質は、再生プレーヤーによって変わるそうです。 これは、エラーの出方と訂正方式がプレーヤーによって違うからだそうです。 そのため、特定のプレーヤーでCCCDが良い音だったとしても、 別のプレーヤーではひどい音になる可能性があります。 ますます、使えないフォーマットですね。

CCCD についてわかったこと

CCCD は、決してプロテクトのかかったCDではありません。 その根拠は、以下のとおりです。

まあ、 結果の予測の付かない不安定なフォーマットというところでしょうね。

ところで、海外から逆輸入したCDも、CCCDになっているのでしょうか。

個人的な意見ですが、音楽にプロテクトをかけたいのなら、 DVD Audio, SACD, DVD Video あたりを使った方が良いと思います。 私も 96KHz 24bit sampling のバンドサウンドを、早く聴いてみたいです。 もっとも、我が家のアンプがそこまで再生できないかも知れないけれど。

著作権について

ここでは、意図的に著作権についての記述は避けてきました。

節操の無い複製行為によって、 受け手側が質の良い著作物を入手できる機会を失うのは事実です。 しかし、法律で認められた個人的複製の権利や中古売買に対して、 まるで悪いことをしているかのように宣伝する業界の態度はいただけません。

最近目にした記事に「レーベル側が消費者を泥棒扱いしている」 という記述がありましたが、まったくその通りだと思います。

著作権に関する話題をちょっと並べてみます。 音楽に限らず、プログラムや書籍の著作権も含みます。

書き出すときりがないので止めておきます。

ただ一つ言えることは、CCCD の採用や中古販売の敵視をする前に、 業界の体質改善をして営業努力しない限り収益は減り続けるということです。

ちょっと脱線

実は、音楽業界の凋落が、 私の働くIT業界の凋落の仕方と似ているところがあるのです。 具体的には、

などです。


2003年7月18日 追記



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