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アナログvsフル・ディジタル
最終段増幅方式で対決
耐ノイズ
- アナログ増幅は、プリアンプのボリューム直後に一旦アナログ信号がmV、μVオーダーの微小信号になるため、比較的ノイズに弱い
- フル・ディジタル方式は、どの部分でも信号電圧が数V以上のオーダーなので、比較的ノイズに強い
フル・ディジタルならではの欠点
- 増幅は、ボリューム制御が難しい
- 増幅段の振幅(電源電圧)制御を行うのが望ましいが、-∞dBから0dBまで連続して調整できる回路を作るのは非常に困難(不可能かも)
- PWM変調の前にディジタル・データのスケーリングを入れると、小音量再生時に精度が落ちて音質劣化を招く
- PWM周波数のノイズが出る
- ロー・パス・フィルターが必須(LC回路ではなくスピーカーそのものをロー・パス・フィルターとして働かせるアイディアもある)
- ロー・パス・フィルター以降のアナログ部分で歪が発生しても、キャンセルする目的で誤差をフィードバックすることが難しい
フル・ディジタルならではの長所
- フル・ディジタル方式は、ロー・パス・フィルターの直前まで、信号精度を把握(PWM変調方式によっては精度が落ちることもあるので『維持』ではなく『把握』)できる
- アナログだと、同じ回路でも部品や配線の引き回しで、歪みが変わる
- 電源効率の良さ
- ロー・パス・フィルターから相殺した電力が電源に戻るので、電源効率が良い
- もっともそのおかげで、電源電圧を安定させるのが難しい